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オフィストーク第66話「チャイナ・パワー」

塩沢 「そういえば、学研の地球儀が問題になっていますね。」
葛谷 「ああ、台湾を中国領土のように表記するよう中国から圧力をかけられたっていう話ですよね。」
金森

「他の会社でも、世界地図のジグソーパズルで全く同じ問題が発覚したらしいですよ。」

山城

「テレビでは大体この問題に関しては、唯々諾々と要求を呑んだ日本企業の責任を問う立場か、または手段を選ばない中国の強引な外交態度に憤るというスタンスのどちらかが多いけど、僕はもっと単純に、中国という国の脅威を具体的に見たという感慨が強かったなあ。」

金森

「というと?」

山城

「日本企業は競争力を高めるために、人件費をなるべく削減しようとして、中国に工場を置かざるを得なくなる。その人件費の安さを支えているのは中国の膨大な人口だよね。つまり中国には『大量で安価な労働力』という武器がある訳だ。その武器を利用して政治的要求を突きつけたのが今回の事件でしょう。良いとか悪いとか考える以前に、まず脅威を感じるよ。」

谷川

「これからさらに中国は力をつけていくと思うよ。日本は今はまだ豊かで力があるように見えるけど、それはこれまで積み上げてきた余剰を切り崩しているだけ。10年後、20年後はどうかという話になると、このままではとてもじゃないけど国力を維持できるとは思えない。」

小宮山

「これは国内の話だけど、授業中生徒たちに『2040年には3人に1人が65歳以上になるから、それを支える層はとても大変になるんだ』って言ったんだけど、みんなあんまり実感が湧かないみたいでね。『支える層って、君たちのことなんだよ』って言ったら、ああそうかという感じでようやく話が飲み込めたみたいだったけど、やっぱりそういう問題に関して、当事者意識がかなり薄いんだ。」

一同 頷く
塾長

「NHKの番組でも中国の特集をやっていたけど、中国の教育熱というのは物凄いね。勉強して出世してお金を稼ぐ、生活が豊かになる、つまり『勉強=お金』という強烈で分かりやすいイメージがあるから子供に猛勉強させるにも迷いがない。善悪の判断は別としても、すぐ隣にそのぐらい猛烈な上昇志向を持った国があるということは、これはもう事実だからね。今の日本の危機意識の希薄さは、本当に危ないと思う。」

谷川

「今現在ある程度のレベルの生活を送ることができて、特に不自由もしていないからでしょうね。でも本当に日本がダメになってしまったら、今のこの生活水準だって保てないかもしれないという話なんですよね。」

塾長

「もっと上昇志向、いや上昇志向という言い方より、健全な成長願望とでもいうべきかな。つまり知識や経験を吸収して自分を少しでも高めようというエネルギーを持つ人間をたくさん育てるのが、教育の究極の役割だろうね。」

   
 
【登場人物】
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山城:指導歴10年 小宮山:指導歴14年
谷川:指導歴9年 塩沢:指導歴12年
葛谷:指導歴2年 金森:指導歴1年

 

 
 
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